第22回インタビュー


Q1
まんが家を志されたキッカケを教えてください。
A1
これを言ったら、まんが家を目指す人に怒られるかもしれないけど…、
まんが家にならなれると思ったから。
自分一人で何かをする仕事がしたくて。手に職をつけたかった。
Q2
まんが家になる前は写真家を目指して学校にも通われたとか?
A2
それも“手に職”を考えてのこと。当時は学生運動が盛んな時期で新聞社のカメラマンたちにまじってかけずりまわり運動の様子なんかを撮ってた。物事に対する問題意識というのは幼いころからあった。
だから学生運動が下火になりはじめて、学生たちの多くがお祭り感覚で参加していた雰囲気がみえてきたときに一気に冷めてしまって、もう写真はいいかな、と。
Q3
その後まんがの世界へ?
A3
最初は兄の経営する学習塾を手伝いながら、持ち込みをはじめた。
それまでいわゆる“まんが”を読む機会がなかったので、“まんが”といえば新聞に載ってる4コマまんがしか知らなかったから、必然的に描くまんがも4コマ。 最初にまわった出版社では「ストーリーはやらないのか?」とか「おもしろいがウチでは…」といった返事。 で、いろいろ調べたらまんがを専門にやってる出版社があると聞いて行ってみた。それが芳文社。 そこから徐々に他社も含め仕事が増えていって、ピーク時には、ひと月100ページ4コマにして200本くらいになったことも。
Q4
すごい生産量ですね!アイデアは一体どのように出されているのですか?
A4
それは僕が聞きたいくらい。
とにかく考えること。
7本のネタを揃えるのに、いまだに20本くらいのアイデア出しをしている。
無地のノートをコマに割って、アイデアをどんどん出していく。
それをひたすら繰り返す。
だいだい晩にいつもこの作業をして翌日はまとめたものを下書きから進めていって原稿にする。
Q5
かなり集中力を要する作業だと思いますがどんな環境でお仕事をなさっていますか?
お写真があればお願いします。
A5
ph 実際の仕事場のご様子→
Q6
これがないと原稿作業ができない!
というようなアイテムはございますか?
A6
最近は万年筆を分解してそのペン先を使うのがちょうどいい。
Q7
お仕事中のリラックス方法を教えてください。
A7
毎晩11時くらいに35分ほど近所を散歩します。
これがたまに24時間営業の打ちっぱなしゴルフになったり。
Q8
先生は大変なスポーツマンでもあり、健康にもかなり気をつかってらっしゃるようで
禁煙にも成功さないましたね。その時はどのようにして?禁煙の成功の秘訣を教えてください。
A8
止めるまでは一日2箱をついつい吸ってしまっていたので、最初に吸うのを面倒くさくすれば、吸わなくなるんじゃないかと思って。
パイプにした。これが思った通り手間がかかるのでだいぶ吸う量が減った。
次にキセル煙草にした。わざと安いキセルを買った。安いものは真鍮くさくてタバコがほんとに不味い。
それで一切吸わなくなった。
Q9
作品についてお伺いします。
おとぼけ課長やコボちゃんなど作品のモデルはいらっしゃいますか?
A9
おとぼけ課長は創刊時のまんがタイムの編集長
コボちゃんは自分。
Q10
では、コボちゃんのご両親は先生のご両親がモデル?
A10
いや、コボちゃんのお父さんも自分、おじいちゃんも自分
年齢を重ねていく自分がモデル。
Q11
ということはママは先生の奥様がモデル?
A11
そのとおり。
Q12
先生ご自身が影響を受けた作家さんはいらっしゃいますか?  
A12
秋竜山さん。この人のまんがに出会ってから、
自分の目指すべき方向性が定まった気がした。
Q13
このお仕事をなさっていて一番嬉しいこと、大変なことを教えてください。
一番嬉しいことは?
 
A13
う〜〜〜ん。(しばらく考える)
やっぱり描きあげた作品を読み返してみて、おもしろいのができたな。と感じるとき。
大変なのはやはりアイデアを出す段階。
Q14
これから漫画家を志すみなさんにアドバイスをお願いします。  
A14
考えることが大切。これは簡単なことではないけれど、とにかく考えるというクセをつけてしまう。
これができれば、あとは筆跡とかと同じことで。自然とネタが出来ていく。
Q15
1971年にデビューされてからずっと第一線でご活躍なさっている 植田先生ですが、
デビュー40周年、50周年に向けて意気込みや意欲をお聞かせください。
 
A15
できるだけ、長く描き続けていきたい。
簡単なようでこれはとても難しいことだと思っている。
常に作品のグレードを上げ続けていかないといけないから。
一定のレベルを保っていくことでは続けてなんていけない。
アイデアに関しては理論的には無限にある。
あとは表現の仕方を常にレベルアップしていきたい。
Q16
その創作意欲を掻き立てるものとは何でしょう?  
A16
やっぱり、できた作品がおもしろいなと感じる瞬間。
これは単純なこと。例えばゴルフをやってスコアが良かったとか、釣りで大きな魚を釣ったとか…。それと同じことだと思う。
Q17
読者の方にメッセージをお願いします。  
A17
今後ももっともっとおもしろいまんがを描き続けていきたいと思いますのでよろしくお願いします。